おたふくかぜ(ムンプス)
おたふくかぜは正式には流行性耳下腺炎といいます
病院
ムンプスウイルスの感染によります
後発年齢 15歳以下 おたふくかぜにかかっても症状がでないこともあります
感染経路 飛沫感染
潜伏期間 2〜3週間
感染期間は症状が出現する1〜2日前から唾液腺の腫れが消えるまでです
腫れている間は登園、登校はできません
症状
耳下腺の腫れます(4〜14日 平均8日)
左右の耳下腺の腫れが多くみられますが、片側だけが腫れる例もあります。痛みを伴います。耳下腺以外の顎下腺、舌下腺が腫れることもあります。
発熱(1〜5日)、頭痛、嘔吐がみられます
合併症
髄膜炎:発熱、頭痛、嘔吐、首が前に曲がらないなどの症状があります。ムンプスウイルスは髄膜炎をおこしやすく、症状が強いときは入院を要します。後遺症を残すことはほとんどありません。
睾丸炎、卵巣炎:小児ではまれです。思春期以降では約20〜30%合併するといわれます。症状は発熱、悪寒、下腹部痛、睾丸の腫れ、痛みです。多くは片側のみです。不妊の原因になることはまれです。卵巣炎は成人女性で約5%にみられます。骨盤の痛みがあります。
膵炎:数%に合併します。発熱、激しい上腹部痛、嘔吐が出現します。
難聴:2万人に1人くらいが、難治性の片側性の聴力障害を残します。
診断
典型的な耳下腺の腫れで診断します。ただし、おたふくかぜ以外にも小児に耳下腺の腫れをきたす疾患があります。他のウイルスによる耳下腺炎、耳下腺の腫れを繰り返す反復性耳下腺炎などがあります。周囲に流行していれば診断の助けになります。
治療
特にありません。ウイルスが病原体ですので抗生物質は効果がありません。安静、消化のよい食事、水分補給をおこないます。唾液が分泌されるときに耳下腺の痛みを伴いますので、酸味の強い食事は避けます。痛みが強いときは痛み止め(鎮痛剤)を使用してください。


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